4.「する」という動かす働き・「なる」という働く動き・「である」という当然至極を、熟知せよ。
4:1.「どうする?」という自問とそれに対する理論的かつ実践的で主体的な自答が、独立と自由への道。「どうなる?」という自問とそれに対する静観的かつ思弁的で精力的な自答が、幸福への道。
4:2.言葉遣いとその内容を無難なものにして保身と渡世を為し、言葉遊びとその意図を面白いものにして社交と互恵を為し、言葉無き知識と概念無き意識を自得して、学ばない学びをも学ぶのだ。
4:3.ほとんどの言葉足らずは、勉強不足である。しかし、大悟した上に達観した博学の言葉足らずは、言葉の蕩尽であり、概念の至境であり、そして、不言は、意識の極致、更には、究竟の認識だ。
4:4.自ら挑戦しては、確りと苦労して、誠に徒労し続け、そして適時に潔く去れ。やがて深い薀蓄の有る復習を成せる。そしてこの復習こそが、深謀遠慮・妙計奇策・熟慮断行を成す予習の師範だ。
4:5.あらゆる全ての生物は、必ずや死ぬ。これは、当然至極の終結・厳然たる真実・現然たる事実。知的で抜本的な自覚こそが実際的な開始・厳然とした態度こそが権威の礎・現実こそが本当の基準。
4:6.太初は、本当に存在していた。能量は既に且つ常に存在している。物質は、実に存在している。消滅は、確かに存在して来る。変化は、真に存在し続ける。我は確かに存在する、思考し続ければ。
4:7.歓喜や快楽に惑溺する事は、一時的には好ましい愚行だが、長期的には鈍ましい蛮行。激痛や辛苦に慣れた者のは、表面的には強き力者だが、実際には病的な愚者。耽美し続けずに、勇進せよ。
4:8.得たい・占めたい・奪いたい・犯したい・侵したい・冒したい・狂わせたい・崩したい・壊したい・傷め付けたい・苦しめたい・病ませたい・死なせたい・殺したい等、死にたい…激情を操れ。
4:9.邪念は、私情が自堕落し切った末に生る悪で、理念は、情操が深化と高度化し切った時点で生る善。だが両者は本当の起点及び未完の基点に過ぎない。自省すれば自救し、自慢すれば自滅する。
4:10.生産・共有・互譲が国政の要。詰問・諮問・下問が邦政の要。自助・共助・公助が県政の要。自治・衆知・嘉納が市政の要。互助・共育・親善が町政や村政の要。協和・自律・独立が家政の要。
4:11.他者の欠点や弱点に汚点、失敗や挫折に喪失、激痛や辛苦に病弱、不利や不遇に不幸を喜び楽しみ、これらの逆を妬み憎み、暴力や加虐に死や殺害から成功や富に安心や快楽が有るのも命数。
4:12.天の至上命令と相転移、天の厳命と複雑系、天の特命と自己組織化、天の使命と創発が命数。命は絶対不変で、数は不変かつ可変だ。循環の終点とその永続を悟れ。自助努力こそが道。
4:13.道の考証は生涯学習。徳の実在性の検証は、理論的で工学的な探究ではなく実践的で創造的な自律。遺徳を以て例証し、遺教を以て論証して、徳教という実証と有徳な人格という確証を成せ。
4:14.活性が興味を、徳性が情味を、知性が意味を、死に対する真摯な自覚と知的な孤独癖が真実味を、生の沈勇の確守と個性の護持が現実味を、一意専心と一生懸命が醍醐味を、生しては含む。
4:15.万苦を万福に転化するのが、哲人政治・連帯経済・人格教育の偉業である。至福は自己実現で成り、幸甚の至りは、誠に愛する者達が幸せであり、そして、自分がその者達に誠に愛される事。
4:16.多難を内向的に解決すれば、多幸が成り、多難を外向的に解決すれば、多福が成る。多大な苦労に耐え抜いては、多く深く学び知って、確りと自ら成長と進歩すれば、幸せに成って福が成る。
4:17.強欲を打破して弱点を補完し、大略を追求せずに小康を遂行し、上位を羨望せずに下学に習熟し、高名な応需とその成功ではなく学績とその低廉な販売に尽力し、他ではなく己自身に求めよ。
4:18.唯只管、貪り続け、得続け、成り続けば、大いに苦しくなる、これが他律そして末路。至誠を以て、知り続ければ、愛し続けば、学び続ければ、深く苦しむが、これが自律、そして道への道。
4:19.多く知り続けた後に根本的に問い、深く問い続けた後に自主的に学び、学び続けていく中で己・誠に深く愛する大切な他者・知への純愛が完成して、理への道・気味合・性からの道が開ける。
4:20.知れない者を知れ。知りたくない者に知らせる事勿れ。知ろうとしない者に知られる事勿れ。知れる者が感知するように、知ろうとする者が察知するように、知った者が熟知するように、導け。
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