宝鑑

第Ⅶ章:原点;0

0.合理化とは最適化、合目的とは調和的及び最適の完成。合理性とは多様性、合目的性とは一貫性。

0:1.本源的とは一元的で絶対的、本質的とは二元的で相対的、現実的とは多元的で流動的。無徳だと、一元を思念すると頑愚に、二元を追究すると脆弱に、多元を認知すると昏惑(アノミー)に、成ってしまう。

0:2.真理の探究とその悟道はこうだ、志学が本当の開始、開悟は開始の終了に過ぎず、頓悟は続きの始まりに過ぎず、続きに続いて続ける続きが漸悟、大悟徹底も実は初学、現実での再出発が覚悟。

0:3.愛する大切な亡き者達を深く、顧みては、悼んで、想い、そして悲しむと、一気に溢れ出る情操と徳操。これらは実に、流動的で多元的だが統一的、相対的で二元的だが絶対的、一元的で純粋。

0:4.士とは、根性魂を有した自決と決行の体現者。君子とは、名君・明君・仁君・賢君の孝子の如くの承継者、及び規準を体得して率先垂範する指導者。聖哲とは、中庸を体現してその徳を成す者。

0:5.随想、その沈思黙想は自然とそして誠に直感に随う。随筆、その言葉は自然とそして誠に本気に随う。随意、その鋭意努力は自然とそして誠に無為に随う。随時、自然とそして誠に致命に随え。

0:6.「源」は?存在自体においては、それは「(アッラー)」と、あらゆる全ての世界においては、それは「核」と、生態系においては、それは「遺伝子」と、動物においては、それは「心」と、呼ばれる。

0:7.太初は在るも終焉が無い永続、という絶対と一方。それ以前は(もち)論在る。だが、それを知り始める由も無い。至誠を以て、(アッラー)を崇拝しつつ無知の知を得ては、生命力を鍛錬して、徳を修めよ。

0:8.重力に因って重心及び質量が在り、慣性の法則で質点が存在から実在へと変わり、質量中心は自然に依存しつつも自体で自存する存在者の存続の点。生命力とその有無内外上下の質点系を探れ。

0:9.質点系を理解しては、多元を認識して、気勢を改善と革新せよ。座標系を確定しては、座標を完成して、形勢を把握と掌握せよ。慣性系を摸倣しては、一元を追究して、二元を開明と応用せよ。

0:10.慣性運動を科学的そして工学的に模倣しつつも、哲学的そして創造的に否定せよ。これこそが生命力の、(だい)()味即ち真実味、極意即ち創意工夫、奥義即ち道義心、神髄即ち主体性。自学せよ。

0:11.加速度運動を根本的に理解すれば、経済成長そして経済発展を効果的に実現する事が出来る。慣性系を独創的に摸倣して政治改革を遂行しつつ、加速系を抜本的に応用して経済開発を遂行せよ。

0:12.政界は清廉潔白、政局は多元的で相対的でありつつも統一的で協力的、政情は温柔敦厚かつ方正謹厳、政権は正に他ならぬ民徳で、政令や政策の根本義が民福の実現、これが政徳とその得点。

0:13.最大にして最悪の失点は失政、最高にして最善の得点は徳政。全く以て、前者は古来の及び今後も続く世の常であり、後者は夢のまた夢。そして最低にして最良の拠点は正に確乎不動の意志。

0:14.孤高という決行とその実態こそが、遂行とその実力を創出し、孤高に生き続ける即ち学び続ける、この道こそが、真理の独創的な追究、また(アッラー)の現実的な追随、そして定律の創造的な応用。

0:15.原点は発生する、熱運動の偏向並びに非平衡と、物質の偏()並びに準安定状態に因って。可逆反応が転化して不可逆が生じる有様を、科学的に「偏依」と、哲学的に「時が動き出す」と言う。

0:16.あらゆる全ての原点は、両点即ち陰陽から生じては、微陽で為って、太陽で成りつつ、微陰で欠け、太陰で消え、陰陽即ち両点は、原点即ち太極から生じては由り、原点は(ぜろ)即ち無極に拠る。

0:17.原点回帰こそが「開始に正真正銘の終止符を本当に打つ」即ち「本物の開始」つまり「道が開ける」。一に死の自覚と生の再認識、二に存在自体の認識とそれへの驚嘆、三に(アッラー)の崇拝と再生。

0:18.「私は私が何も知らないのを知る。」、誠心誠意を尽くして自白するこの矛盾した言葉こそが、至正なる過言であり、そして、始まりの終わりを成し遂げては、続きに続く続きを創り出す至言だ。

0:19.フルシーヤ。(アッラー)は万を成すも有さず、定律は万を定めるも使わず、『礼』は未遂(かつ)既遂の道。

0:20.フトゥッワ。(ぜろ)は確かに無だが、決して皆無ではない源。無は皆無で非ず、有は専有で非ず。


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