⒈穏やかな人柄に態度や雰囲気そして思考や言動、正にこれらこそが、弱い強さを強化した強い弱さであり、愚かな賢さを教化した賢い愚かさであり、剛毅を制した柔軟である。修道は強剛を柔弱へと変えては帰真反璞を成し、修徳は賢明を暗愚へと変えては虚往実帰を成し、修学は強勢を微弱へと変えては美妙巧緻を成し、修身は成功を失敗へと変えては反躬自問を成し、修交は名利を情理へと変えては開心見誠を成す。誠に確りと諸々を、網羅しては、統合して、包容し、そして道を独創しては、やがて有徳な人格を確立して、観念に目的そして方針を確定し、そして積弊を根絶しながら積徳・積善・積財しつつ生涯学習を初志貫徹するのだ。強靭は剛柔の確実な融和の結実である。
⒉雑務に逃げず、だが決してこれを疎かにしないこと。庶務を決して軽んじず、これを確りと把握する。急務に即応しては、これを迅速に解決すること。激務を徹底的に片付けては、これを抜本的に激減させる。残務を根本的に整理しては、これを全て完全に終わらせること。代務は、本人の心技体を知り尽くしては、務めの内容と意義を理解してから取り組むこと。兼務を実行していくに当たって、効率の低下を最小限にし、能率の向上を実現し、関連性と生産性を高め、適性と有意義を確立すること。義務を崇高かつ名実一体のものにすること。才徳と適格を以て本務を遂行すること。
⒊世論を深く知ることは、確かに必要で大事なことである。しかしそれを洞察しては、自分自身の徳性を建設的かつ生産的に自覚して、哲理を創造的かつ実践的に洞観すれば、実際に学び知っては、注力して、尽力しなければならないことは、世務であるということを悟る。世道に盲従や隷従せずに忍従と適従し、人心に屈従せずに面従し、天に臣従し、道に随従し、徳に侍従し、学に専従するのだ。最も重要で偉大な職務の一つは学務であり、最も重要で偉大な世務の一つは政務であり、徳に師事する学務が、学務を学務たらしめ、学務に従事する政務が、政務を政務たらしめるのである。
⒋職務とその責務を真面目に・真摯に・熱心に負うことで、まず不健康となり、次に不道徳となり、また疎外に陥り、更には自己疎外にまで陥り、その上孤独感や疎外感に脱力感や無力感に増しては深まり、やがて深い絶望感や虚無感を懐いては厭世や無気力となり、そして悪用に無責任や無関心を被り、最後には排撃され、最終的にはほぼ全てが徒労や無駄に終わる。次の諺があるではないか、「正直者が馬鹿を見る」や「正直貧乏、横着栄耀。」等と。だからこそ「嘘も方便」という諺を学び行うのだ、だが自己欺瞞に陥ること勿れ、決して邪道ではなく、権道を正道と共に兼備するのだ。
⒌実際に学んでは本気で行って誠実に成せ、「神は真正直の心に宿る」と。「神」とは至誠なる奮励努力の極致と恍惚な一意専心の道と天人冥合の幻想的な力である。神力は道の作用であり、霊力は徳の作用であり、神通力は学道の偉力であり、心霊は学徳の意力であり、神霊は学ばない学びの道であり、神降ろしは利他と温故の神業であり、神上げは自助と知新の神業であり、交霊は懐かしさと悼みそして純愛と志学に基づく虚業であり、祭政は自他の死を再認識しつつ自他の生命力の再生と自我の再認に基づく徳政であり、神政は天への至誠なる崇拝と反抗的な臣従に基づく徳政である。
⒍天道に随従する君道は国是の確定を成し、天徳に臣従する君徳は民徳の師範に成り、天命に合格する君命は生態の調和に資するものである。君臨するのであれば、何はともあれ、最終的には必ずや至誠に成れ。人民並びに動植物を親愛しては親臨し、仁君として抜苦与楽を遂行し続け、名君として高論卓説を嘉納してはそれらを執政に反映させ、賢君として督励賦活を実現しては多士済済と衆賢茅茹に群策群力を実現させ、明君として信賞必罰と勧善懲悪そして清廉潔白と体元居正を誠に完遂しては確りと護持し、神君として天を誠に崇拝して畏怖し、国君として中庸即ち至徳を学び知っては、それを実行することに挑戦し続け、自分自身の君主として、徳性の有る主体性を確立せよ。
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